窓辺の喫茶

表千家茶道、茶人を目指す。アート、音楽好き。HSS型HPSのため臆病なくせに好奇心旺盛。日常に思ったことの徒然を書く。

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茶道3月23日稽古 茶通箱 相伝

花粉症にノックダウンしている、窓辺亭主のミワコです。

 

年度末の忙しさなのか、予定を詰め込みすぎなのか体力の限界なのか、考えも纏まらずに下書きはたまるけど筆が進めませんでした(汗)

 

さて、色々な要因があって延び延びになっていた茶通箱の相伝をしていただきました。

 

表千家では、基本的に師匠の了承のもと、家元からお免状をいただかないと上のお点前は見ることも許されません。おそらくは他の流派もそうなのではないかなと思います。

 

家元制度に対して賛否両論有るかもですが、有る意味文化を守るためもあり、それぞれステップアップの順番が存在して然るべきと思うので私は異論はありません。

ただ、どんどんと社会が変貌する昨今。伝統を守ることと古いシステムを守ることが両立していけるのか課題が無いわけではないですね。新しい世代にこれから突きつけられる問題も発生するかもしれません。

 

お免状の取得には金額が発生するため、お免状も私の社中は任意。必要無いと判断したなら取らないという選択もあります。金額も上がってくるので、それなりの覚悟と真剣さも付いてくるのかな〜と思ったりします(笑)

 

さておき、相伝では新しいお点前を師匠から見せていただくのですがワクワクするもの。

ちなみに師匠のお点前は相伝と初釜しか拝見できません。

 

茶通箱は客が持ってきた到来物のお茶と亭主が用意したお茶、両方を楽しむという趣向のお点前です。

その中で、両方のお茶を入れて持ち出すのが『茶通箱』なる箱なのです。

両方点てるので、なかなか長丁場の点前になりますし、手の動きなど独特な箇所がありますから習得にはお稽古を積まないとならならないなぁと新しい課題ができて楽しみ。

 

茶道は色々なシチュエーションに応じての点前が発生しますが、動作のひとつひとつが相手への感謝を表すことから来ていることが多いのかなと感じることが多々あります。

茶通箱にしても、お茶を持参した客への感謝が前提にあるように思います。

 

また、道具を丁寧に扱うのが常。付喪神なんてありますが、これは物を生きている物として想う日本人独特の精神的な感覚なのかもしれませんね。

美味しくお茶をいただくための道具にも感謝。道具がここまでたどり着いた経緯までを考えるのも有り難みを感じることになりますね。

 

ただ決まったとおりに動くのではなくて心を込めて点前をできるようになれば、お互いに気持ちの良い空間が作られるのだなと師匠の点前を見ていて基本に立ち返ったのでした。

 

がむしゃらに仕事してる今日この頃ですが、やはりお稽古は自分に立ち返る瞬間。だからこそ、こんなに大事に思ってるんだな。

言葉ではないものに自分を良く見なさい、大切なことを忘れないように生きてますかと言われている気分になりました。

 

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桜も開花しましたが花粉症がつらくとも春の足音は嬉しい。コブシや利休梅、白い花から順番に咲きはじめています。

 

では、また。