窓辺の喫茶

表千家茶道、茶人を目指す。アート、音楽好き。HSS型HPSのため臆病なくせに好奇心旺盛。日常に思ったことの徒然を書く。

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フジファブリック 15th anniversary SPECIAL LIVE at 大阪城ホール2019 「IN MY TOWN」レポ

城ホール後は電池切れになっていた窓辺亭主ミワコです。

HSS型の性なのか、走り出したら具合悪くなるまでやってしまうのも考えもの。良く寝てカツ煮ならぬカツ丼食べたら回復しました。

 

そんなわけで、大阪城ホールライブのレポ。

 

ホールライブはなるべく避けて生きてきたため(広すぎで楽しめない経験があった)比較が難しい。

一般的に楽しいとか痺れる〜とかカッコイイとか感動なんかは感じることがあると思うけど、終始こんな風に思うライブは珍しいんじゃないか

 

全てがあったかい〜

幸せ〜

 

会場してからの開演前、かとをさん→ダイちゃん→総くんの順番でライブ中の注意事項についてメッセージが述べられた。

どのテンションで喋ったら良いか分からず照れ照れしてるかとをさん、安定したトークで笑えるポイントを挟むダイちゃん、間違えないぞという気合で丁寧に読み上げる総くん。

その度に拍手が上がり、開演前からすでに温かい空気が流れていた。ちゃんとスマホの電源も落としましたよ〜。

 

ドキドキしながら大人しく待っていると、鮮やかにも赤い衣装を纏ったメンバーが入場して、一曲目は

 

若者のすべて

 

夕方ー5時のチャイムーにー、開演だからこの曲。

 

今年はMステや色んなところで総くんが歌ったフジファブリックの代表的な名曲。前は志村くんのキーにピッタリだから総くんの歌うそれは少しぎこちない部分があるように私は感じていた。

でも歌う度に馴染んできて、この日はすっかり彼のモノとしていてしょっぱなからジーンとしてしまった。

全員静かに聴き入って佇んでいた。

 

私だけでなくと思うけど、このライブを支えますぞー、盛り上げますぞーと言う温かさがはじめから流れていたように思う。

 

山内総一郎のMCは大阪城ホールであろうと通常運行で、一生懸命に話すけど一向に着地しない姿に観客はいつもの通りドキドキ、いやワクワクしていたはず。

いつもにましてアワアワ感が否めない姿に心の中でエールの念を送っていた。

 

僕らの夢とみんなの夢、2つの夢を叶える日です。1人残らず幸せにしますから最後まで盛り上がっていきましょう

 

ラジオでも言ってたやつ(笑)

普通は赤面するプロポーズなような台詞をチャラくもなく本気で真摯に言ってのけるフロントマンは世界広しといえど彼しかいないと思う。

ファンも素直に頷いているのもフジファブリックならでは。

 

山内総一郎への母親的な見守り感がフジファブリックのライブでは流れるけど、この日はその究極版だった。

 

大阪城ホールでのライブ。全国からフジファブリックのファンが集っていることは間違いないが、初めての観客も多いに違いないから志村くんの曲多めのセットリストになるかと予想していた。

反して『FABLIST2』収録の曲が圧倒的に多かったのは、私としてはとても嬉しくて仕方なかった。

志村くんの曲も大好きだが、彼が亡くなった後もフジファブリックはパワーアップして未来に進んでいくんだ!ってことをハッキリ肯定しているように思えたから。

 

はじまりのうた
Green Bird
SUPER!!

 

腕を上げ、ライトをふり、ホール全体がおめでとうの慶びに包まれた。

 

星降る夜になったら

 

ダイちゃんの曲。『FABLIST1』で2位となって、ずっと不安だったけどこれで良かったんだと思えたというインタビュー記事を思った。

今のフジファブリックに繋がる曲。


オーバーライト

 

めっちゃ楽しい〜観客全員で熱唱。フジファブリックの曲はこんなにホールに似合うんだぁーってことに感動してしまった。

 

MC山内総一郎からの突然のフリで(事前打ち合わせとかないのかと言うくらい気儘に話をパスする山総)イケメン先生こと金澤ダイスケ氏が珍しく志村くんのことを語った。

 

今の自分は彼が居たから出来上がった

 

バウムクーヘン

赤黄色の金木犀

 

バックに志村くんの映像が流された。

 

彼等は今でも志村くんと歩んでいて、ギターが一本になってどうしてできるのか不思議だけど、同じクオリティ以上で演奏、今や心に響く歌声のボーカリストとなった総くんで名曲たちはここに存在している。

目頭が熱くなった。

 

ECHO

 

追い討ちをかけるように、かとをさんと総くんで初めて作った曲。あの時を思い出させる。ずるい。

でも、今は力強い曲に変貌していたのが印象的だった。

 

暗転して現れたのは、上着を脱いでアコースティックライブ仕様になった3人。

さっきまでと一変してまったりとした空気感。背中合わせの3人はリラックスした表情で演奏する。

 

ブルー
ハートスランプ二人ぼっち(カバー)
透明

 

座って探偵ナイトスクープ見てるお茶の間気分になりつつ、プレミアムライブからの最上級の仕上がりに酔いしれる。

美味いからこそできるだなぁとフジファブリックの力量が何だか誇らしい気持ち。

トークの見事な大喜利も挟まれ完全にロックライブを忘れ去る雰囲気となった。

 

そして後半。

 

LIFE
徒然モノクローム
Feverman

 

こんなに大勢で踊り狂うのは面白すぎる、楽しすぎる、幸せすぎる(笑)

ファンの仕上がりも素晴らしい〜!

フジファブリックだからこその空間じゃないだろうか。

 

東京

 

熱気がさらに高まり、完成度満点の総くんのラップ「俺たちフジファブリック」に観客は

 

フジファブリック

 

を連呼させられる(笑)

そのあとのMC山内総一郎はこう言った。

 

ここにいる全員フジファブリックです!

 

会場全員が「えっ」となりつつ笑顔だったろう。

勝手に要約すると、フジファブリックは15年山あり谷あり色んなことがあった。志村くんが亡くなってからは苦しい日々が続いたし、3人の曲に批判的な声が無かったわけではない。志村くん時代が好きだったファン、最近ファンになった人もいる、15年間ずっとファンであり続けた人、色んな人に支えられて音楽を続けていくことができている。

つまり、支えてくれる人たちがあってこそのフジファブリックなんだ。だから全員フジファブリック

 

さらに、フジファブリックのスタッフや徹夜同然で会場設営してくれたスタッフ全員への感謝も述べる。全部彼の言葉は全て本心でみんなも素直に感謝の拍手を贈る。

 

最後はこの日、大阪城ホールで歌うために作ったこの曲。大切なメンバーをここまで連れてきたことを象徴するこの歌を丁寧に歌った。

 

手紙

 

フジファブリックの15年の集大成とも言える曲だ。東京で出会った4人の絆があってこそバンドは続いているし、絶対に解散しないバンドと言い切る。

 

アンコールで山内総一郎は皆んなのお礼として作った曲をアコースティックギターを爪弾きながら披露した。

 

present

 

母親にとって子供は贈り物。全員誰かにとっての贈り物。そんな想いを込めたという。

最早この男は天に登るのであろうか…不安になるくらい崇高な曲。一回聴いただけで魂が揺さぶられて大好きになってしまった。

 

配られたチラシに書いてある

 

489715205

 

デビューから大阪城ホール開演までの秒数。

この数字はこれからも続いていく。

 

桜の季節

 

ピンクのライトが花弁のように舞い、総くんはその光景を穏やかに眺めていた。

 

会いに

 

フジQでは黄色のシャツの総くんは必死な顔で絞り出すように歌っていた。

今はこんなにも歌ったのに関わらず伸び伸びと「みんなに会いに行くよ」とフジファブリックが未来にも続くという歌になっていた。

ここまでの努力はいかばかりだろうか、こんなにも素晴らしいボーカリストになるなんて10年前、誰が思ったろう。

 

会場は黄色のライトが煌めいていた。

 

破顔

 

玉田豊夢さんの素晴らしいドラマが鳴り響き、総くんのギターが唸って、この壮大な曲に全員が笑顔で大団円となった。

 

総くんはどこかで泣くのかな〜なんて思ってたけど、終始笑顔の幸せそうな彼の姿がスクリーンに写っていた。

その笑顔に私も幸せな気分になっていた。

 

何度も時間をかけた挨拶のあとは、総くんオネエ座りになりつつ写真撮影。

撮るときの掛け声を「インマイター」で良いのか不安になりダイちゃんにフルも、急に言われてもと拒否られる、いつものグタグダしたやりとり。

 

これがフジファブリックです

 

ダイちゃんが挟むとみんな納得して笑顔。これがないと逆にダメだよね〜

 

去り難い気分になっている総くんは手を振りながら

 

気をちゅけて帰ってくだちゃい!

 

ガッカリなフロントマン、その名は山内総一郎

ダイちゃんはまたも立ち去りながらカッコイイ声で

 

これがフジファブリックです

 

これがフジファブリックの醍醐味だよなぁ〜と全てが決まって終わるわけではないところも裏切らないと満足させてくれました。

 

幸せな時間ありがとうございました。

生きていて、フジファブリックに出会えて本当に良かった。幸せな空間に存在できて心から感謝しかないです。

 

来年は『金澤ダイスケの生誕祭』を中心にで、私は全然異論はありません!(突然の映像と発言に狼狽てた総くんはこの際無視で)

 

あっという間の3時間15分だったのには携帯の電源をつけてビックリしたのでした。

 

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