『FACT FULNESS』分析は不安を軽くする
窓辺喫茶亭主ミワコです。
読書の季節でもないですが、突如として知識欲求が出ているようで本をバタバタ読んでいます。
今更ながら電子書籍便利だなぁと感心しています。
ツイッターでオススメされていたので話題の『FACT FULNESS』を読んだ感想です。
ファクトフルネスとはデータや事実に基づき世界を読み解く習慣のこと。賢いとされる人ほど、10の思い込みに囚われて世界を正しく見ることができていない。
個々の人々が世界を正しく見るためのスキルを身につけて、思い込みから解放されようというのがこの本の内容。
はじめに3択の13の質問があります。
あなたはどれだけ正解を選択することができるだろう。
私は2問しか当たっていなかった!
チンパージーだったら3分の1の33%は正解できるのに、私は15%!!
なんたること!
私の世界への見識は間違いに満ちているのである。
でも、珍しいことではなく世界中の人々が間違っているというのにはさらに驚きだ。
また、日本が突出して正解率が高いわけでも低いわけでもないことから、日本人の見識も世界と一緒なのだった。
この本では様々な思い込みについて解説している。
総じて、人は人が思いたいように考えて、その世界の中で生きている気になっているということだ。
害が無いようでいて、その思考は時に人の生き死ににも関わる凶器にもなる。
その逆で正しい見識と行動は人の命を救い幸せを与える。
自分自身にも心当たりのある10の本能には舌を巻いてしまった。
分断本能
ネガテイブ本能
直線本能
恐怖本能
過大視本能
パターン化本能
宿命本能
単純化本能
犯人探し本能
焦り本能
確実に全ての本能に囚われていることを発見してしまった。
特に、ネガテイブ本能や恐怖本能、宿命本能に冒されがちな気がする・・・
世界は悪い方に進んでいるに違いないとかね。
だからこそ、驚愕するような出来事が起きたとしても、一旦冷静にデータと照らし合わせて目の前に見えているように思えることは真実なのか分析することが大事なのだ。
しかしまあ、仕事で要因分析と部下に口を酸っぱくして言っているのにもかかわらず、まだまだ感覚で生きていたのだなと反省した。
この本の素晴らしいところは、単に正しい分析は正しい方向へ導くという指南だけを述べただけでなく、我々人類が失敗や苦難をバネに新しい世代に、より良い世界を作らんとして概ね成功に向かっているということをデータをもとに淡々と教えてくれていることに感動を禁じ得ない。
もちろん、いまこの瞬間にも苦しみ悩み、命の危険に侵され苦難の道のりを歩んでいる人々はたくさん存在するのが現実だということに目を背けたり否定してはいけないことにも注意しなくてはならない。
私にとっての感動ポイントは勝手な思い込みで無駄に心を不安にさせる必要はないことを気づかせてもくれたので、色んなことにビクついてしまうHSPの傾向を持つ人にはにとっては心強い内容だと思った。
自分たち人間にはどのような思考パターンがあるのかを知ることはとても重要なことだ。
そう考えてしまう理由を知ることで不安や恐怖から解放されるものだから。
何より本書は、正しい見識はたくさんの人々を救うというハンスさんの実体験に基づいた壮大なストーリーでもある。
電車で胸が熱くなり何度も涙が出そうになってしまった。
誰もが大きな気づきを得られるに違いないおすすめの本です。
ではまた!
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る