樂家のお正月
茶人を目指す、窓辺亭主のミワコです。
昨日から仕事始め。
今回の年末年始は長いお休みですっかりリフレッシュしましたが、し過ぎて記憶が曖昧(笑)
メール見直したり、リハビリからスタートしてます。
樂家のお正月
樂家の伝統行事。
1月4日早朝、今日は特別な日、樂家の広間座敷「翫土軒」で。
当主と嫡子が手捏ねの茶碗を作ります。
粘土は氷のように冷たく、冷え冷えとした座敷の空気。
自然に身が引き締まります。
年明け1月4日の樂美術館のインスタグラム。
去年の表千家の支部総会で樂吉左衛門氏の講演があり、この儀式の話をされていた。
暖房もついていない冷たい座敷で毎年当主が座敷にて茶碗を無言でひとつ作る。
後ろで嫡男は控えており、当主に作り方を教わるでなくその姿をじっと見る。
当主が立ち去ったあとに、嫡男は見よう見まねで試行錯誤しながら茶碗を作る。
歴代、幼少期からはじまるしきたり。それが、樂茶碗の技術の継承の姿なのだ。
芸術など、感覚を研ぎ澄まして作品産み出す行為には、言葉ではない伝承というものが存在するように思い感動すらしてしまう。
一方で、あるの世代以上の方々はすべての仕事や勉強において「見て覚えろ」「聞いて覚えろ」と後輩に対して強要するのはお門違いだと思う。
しくみを作るなど、創造的な工程以外はルールや手順を整備することが、もっとも生産性が上がるということにそろそろ気が付くべきではないだろうか。
創造力が必要な部分と、それが必要でない部分をごった煮にしている。
RPAを導入だとか言っていても、内情は「見て覚えろ」の世界が続く限り、絵に描いた餅だよね・・・と思う。
まずは、仕組みを整えて切り分けができる後進の育成に励まねば、そんなことを思う年始。
では、また。