渋谷 明日の神話
茶人を目指す、窓辺亭主ミワコです。
重要な用事がありまして〜(笑)寒さを押して渋谷に行きました。
渋谷駅前のスクランブル交差点は、相変わらずさまさな国から来ている観光客が記念撮影をしています。
日本を象徴する、世界にここだけの風景なんでしょうねー。
最近はハロウィンや年明けのカウントダウンで乱痴気さわぎになるこの地。
そんなイメージになってしまいました。
20年前に東京へ出てきてから、若い時分は友達や彼氏と遊んだ街なので一抹の寂しさを感じてしまうのはわたしだけかな。
人が多くてごちゃごちゃする場所は疲れてしまうので大好きとは言えない。
けれど、若者の流行の発信地でもあり、少し進むと松濤美術館もあり、Bunkamuraができて文化的に高い場所としてデザインしていた。原宿の方へ向かうキャットストリートにはオシャレな店が並び、私にとってはそんなワクワクする街。
なんと、駅に向かう帰り、岡本太郎の『明日の神話』がスクランブル交差点を見下ろしていることに気づきました。
発見復原後に2008年の10月にパブリックアートとして、この場所に掲げられてから10年かぁ…そんなに経ったのか。遠くからでもパワーを発している偉大な作品。
なんだか急に、悲しいような泣きたいような感情が湧き上がってきました。
モラルの無い若者が集い、乱暴をし、ゴミを撒き散らすイベントを行う街になってしまった渋谷。
ある意味、激しくうねり生きている街。時勢を象徴している街とも言える。
そこを太郎さんが、平和と再生を祈って描いた絵が見下ろす。
人間は全く進化してないんだろうかと。
でもね、一言物申せばテレビの報道では暴れる若者が悪いような描き方をするけれど、そこで鬱憤を晴らさざるを得ない若者を作っているのは我々大人なのだ。
若者のモラルだけを批判し、社会的な要因について真剣に考えるようなものはあまり見かけないように思う。私が見てないだけかもだけど・・・。
少なく見積もっても、将来の希望が持てる世の中になったとは言えない昨今。
さて、我々はこれからどうして行くか。
それが『明日の神話』かもしれないね。
では、また。