『京都醍醐寺』展 見仏レポート
茶人を目指す、窓辺亭主ミワコです。
主旨は仏像と対面して脳内妄想トークをするというだけの誰の役にも立たない企画なので次回が有るかは分かりません。
今回は開催期間ぎりぎりのサントリー美術館で開催中『京都・醍醐寺展』です。
展覧会の後は茶道の稽古だったので、着物に少し悩む。仏像に逢うのだし華やかなのは止めとこう。(そんなルール無いですよ!気分)
泥染めの大島紬に黒の道行きコート。白襟に白足袋。
ちょっとだけ僧侶風~と思い込む。
先ず会場で目に飛び込んできたのが、仏像ではなくて、みうらじゅん氏といとうせいこう氏の見仏トーク付きのイヤホンガイド!
聴くべしと即決。
トップバッターは如意輪観音座像。
初っぱなからあまり匂い立つような美しさと耀くオーラに仰け反ってしまった。
私 お、お美しいですね。
如 そうであろう。ホホホ。ゆっくりご覧なさい。
側面から拝見させていただくが、どの角度も美しくも威厳がある。右下を向く流し目がなんとも艶かしい。6本ある手の指先まで神経が行き渡り、たおやかさが伝わってくる。
既に感極まりそう!
お次は、快慶作の不動明王座像。
私 失礼ながら、こんなにイケメンの不動明王さまは初めてです❤歯並びも綺麗ですね。さすが快慶作。
不 うむ。そうであろう。
私 視線の先に入らせていただきます❤
不 うむ。良かろう。困った時はこの羂索で救おうぞ。
こんなに均整の取れた引き締まった不動明王さまに胸キュンしきり。
後背の焔。焔のなかの鳳凰カッコ良い~❗
ここで、気づいたのだが私は快慶仏がどうも好きらしい・・・快慶の仏はとっても優美で品がある。リアリズムを追いつつも運慶とは違う優しさが垣間見できて心トキメクのだ。
快慶さん。貴方をもっと知りたいです。
仏師に恋する昼下がり。
醍醐寺のアイドルグループ、五大明王像
私 ご・・・ゴレンジャーでしょうか?もしかして、ジャニーズ?
五 ・・・?
五大明王は割りと無口なのか、私の言っている意味が分からないのか。
いや、みうらじゅんのグルコサミンに気を取られてしまったから(笑)
おめめパッチリで脚長い、手も長い、顔も小さい。少年を想わせる肢体ではなかろうか。
仏像なのだが仏像らしくない。
中でも真ん中の不動明王は目の大きさにビックリ。色が落ちて分かりにくいが黒目も書かれていて製作当初はもっと色鮮やかで違う印象なのだろうなぁ~
そして、大威徳明王の牛さんがカワイイわぁ。連れて帰ったら怒られるな。
THE 醍醐寺不思議仏ワールド炸裂な5人衆。
最後は、薬師如来座像および両脇侍像
私 大きいですねぇ。なんと素晴らしい。
薬 やっと参ったな。随分と待ったぞ。何度も呼んだであろう。
私 はい。スミマセン。始まったのはツイッターでみたのですが・・・来ようと思いつつ忘れてました。
薬 まったく。困ったものだな(笑)
私 見つめていただいて光栄です。慈愛が伝わります~
仏様を拝見するときのポイントだが、実際のシチュエーションを想定して目を合わせてみる。そのポイントがいちばん美しく拝見できる場所なのだ。
薬師如来は正面から左側へ移動してもずうっと慈しみの目を合わせてくださった。
私 いつか醍醐寺にも参りとうございます。
薬 待っておるぞ。
日月 おいでなさい。おいでなさい。
何となく、一番薬師如来さまに親近感を感じた拝観。
他にも素晴らしい仏像や宝物がたくさんあったのだが割愛をお許しください。
イヤホンガイドはみうらじゅん氏といとうせいこう氏の相変わらずのやりとりにニヤニヤしてしまうこと必至である。
ふざけているようで、「ヘェー」と感心する専門知識も満載なので是非とも聴いてみてくださいませ。
見仏の時に妄想トークはなかなか愉快なのでオススメです(笑)特に一人旅なども孤独感ゼロになること間違いないですね。
さて、帰る前にみうらじゅん氏イラストの『見仏野帳』をゲットして満足。
11月11日まで開催です。
ほんとに豪華な展覧会だわ。
京都の醍醐寺まで足を伸ばしたいなぁ。