窓辺の喫茶

表千家茶道、茶人を目指す。アート、音楽好き。HSS型HPSのため臆病なくせに好奇心旺盛。日常に思ったことの徒然を書く。

MENU

フジファブリック『FAB FIVE』発売に寄せて

茶人を目指す、窓辺亭主ミワコです。

 

語彙の足りない、音楽ネタに再びおつきあいを!

 

本日発売、フジファブリックのミニアルバム『FAB FIVE』!!!

 

FAB FIVE(初回生産限定盤)(DVD付)

FAB FIVE(初回生産限定盤)(DVD付)

 

 

待ちに待っておりました!

てか、すでに聴きまくっていたので私の血肉になっている曲たち・・・

どれだけ、今年の私を鼓舞してくれたか、支えてくれたか、感謝しかない

 

私は少し変則的なファンだろうと思う。

 

2009年12月24日に志村くんがなくなったすぐ後に行われた幕張の『COUNT DOWN JAPAN』

フジファブリックのライブは次の日の予定だったろうか。奥田民夫さんが泣きながら『茜色の夕日』を弾き語っていたのが印象的で、その日の会場はお通夜のような雰囲気に包まれていて、どのミュージシャンの曲も悲しかった。

 

翌年、くるりのツアーライブでサポートとして登場したのは、山内総一郎氏だった。

フジファブリックの曲は知っていたけれど、私はすぐに彼のギターに魅了されてしまったのだった。くるりのパフォーマンスは相変わらず素晴らしかったが、総くんにくぎ付けの私。

京都音楽博覧会でも総くんが登場して、ずっと凝視してた気持ち悪い女は私です(笑)

 

それから2011年の東日本大震災、個人的な話だが離婚したり・・・

なんだか音楽が聞けない日々が続いた。音楽だけじゃなくて、いろんな音が入ってくるのに心が受け付けなくなったのだった。

大好きだったライブからのしばらく足が遠のいてしまっていた。

 

昨年の10月に矢野顕子さんがピアノの弾き語りで、フジファブリックの『bye bye』をカバーしているのを聴いた。

 

急に胸がざわざわして、YouTubeを検索したりフジファブリックについて様々調べだした。

志村くんの曲はもちろん印象に残る個性的なものばかりですごいのだが、3人編成になった後の楽曲たちの力に感動してしまった。

元気で、優しくて、寄り添ってくれて、当時仕事に悩みつらい日々を頑張る気持ちと乗り越えるパワーを与えてくれるものばかりだった。

 

カリスマ的存在のフロントマンだった志村正彦氏がなくなって、残された3人はフジファブリックとして活動を続けることを決めた。これまで歌はコーラスだけだったギタリストの山内総一郎氏がフロントマンとなって歌うことを決意した。

 

何故バンドを続けることにしたのか。

「志村くんの作ったバンドを勝手に解散することはできない」

からだった。

 

いまだに、ボーカルが変わったフジファブリックを揶揄する人もいる。もちろん、それは覚悟だった。

そんなこと以上に志村くんのフジファブリックの曲を伝えていくことが、そして残された自分たちの曲を作っていくことが彼らの使命だった。それを命をかけてやることが重要なのだ。

 

志村くんはいつも彼らのそばにいるから。 

 

始めは曲作りから彼らは苦労した。まごころブラザースの桜井さんが指導にあたった。特に当時の総くんは目の下に厚い隅ができていたし、大ちゃんは気胸で入院したり大変だったそうだ。

 

そんな彼らの作る新しい曲たちは、志村くんのものとは全く違う。あの情緒的な郷愁に満ちた、レトロな香りもする独特な世界観はない。

 

けれど、総くん曰く『ヘンテコな曲』たちは私に勇気と希望と力を与えてくれる。

3人の色とりどりの鮮やかな楽曲はあきらめずに、前に進む後押しをしてくれる。常に彼らの曲は常に未来を向いている。

しかも、佐久間ドロップみたいに全部味がちがってどんな曲が出てくるのかワクワクする。ライブで先行して披露してくれるのが愉しみだ。

 

悩んで試行錯誤して支え合った彼らだからできる珠玉の曲たちなんだ。 

 

特にライブバンドらしく、ライブはパワーに満ち溢れているし、演奏の技術力の高さが安心して音楽に身をゆだねさせてくれる。

 

透明感のある歌声で熱唱しながらも大好きなギターをかき鳴らす総君、フジらしいエッセンスを入れるキーボーディスト大ちゃん、軽妙な歌詞をつくりいつでも優しく支えるベースかとをさんと、兄貴的存在ドラマーBOBOさんたちが演奏している姿が本当にみんな楽しそうで見ていてうれしい。

 

そして、しゃべりが苦手な総くんのMCは永遠にゆるふわでぐだぐだであってほしい。(懇願) 

 

 

来年は15周年。志村くんが亡くなって10年経つ。

 

志村くんの歌をつなぎながらもどんどん進化していくフジファブリックがこれからも楽しみで仕方ない。