窓辺の喫茶

表千家茶道、茶人を目指す。アート、音楽好き。HSS型HPSのため臆病なくせに好奇心旺盛。日常に思ったことの徒然を書く。

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HSCだった私~眠る前のおまじない~

茶人を目指す、窓辺亭主ミワコです。

 

秋の夜長、肌寒い。風邪引かないように温かくして寝ましょうね。

 

夜を意識する季節になったからかな。唐突に子供の頃、眠る前にお祈りをしていた記憶が甦ってきた。

 

我が家は日本でごく一般的な家庭と同じで特定の宗教は持っていない。正月は神社へ行き、家には神棚があり、お葬式やお墓参りはお寺。

祖父は北陸のひと。浄土真宗を信奉してたから、泊まりにいくと朝は仏様にお経を上げていた記憶はある。

 

話を戻そう。だから我が家の習慣ではなくて、いつからか神様と仏様とご先祖様に今日のお礼と明日も良き日になるように布団のなかで祈ってから眠るのを習慣にしていた。

 

なんだかいい話のように思っていたが違うのだ。

 

この行為は誰かに教わった訳ではなかった、明日悪いことがないように自分を安心させるための布団のなかで誰にも知られない儀式。そうでもしないと、また朝がやってくるのが怖かった。

たまに、暗闇で頭の中が締め付けられるような気持ちの悪い感覚に襲われることもあって、それは一番の恐怖だった。 

 

それを、思い出した。

 

幼稚園から小学生の頃、いつも不安で過ごしていた。友達に嫌われないか、先生に怒られないか、親に怒られないか、とろい自分は他のひとに同じことができているか、不安で怯えていた。

たまに心がワクワクするほど楽しい気持ちになっても、こんな浮ついた心でいては次の瞬間には悪いことがやってくる気と思って、ワクワクするのを必死で抑えた。突き落とされる恐怖を回避するための自分なりの自己防衛だった。

 

これがHSC(Highly Sensitive Child=とても敏感な子供)という気質を自分が持っていたからというのが今は分かる。 

 

始めはぼんやりとした 幼稚園の頃の断片的な記憶

 

体が小さい私は数人の男の子に追い掛け回されて恐怖だった。

縄跳びのテストがあった。母に教えられた跳び方が他の子どもたちと違って笑われたのか、ひどく恥ずかしかった。

ある日、親友であるAちゃんを鶏小屋の掃除で、誤ってけがをさせてしまったことがあった。記憶の場面は変わって幼稚園のクラス。まわりの園児全員と先生がが軽蔑の目で私をにらんでいた。

 

幼稚園から社会へデビューをして、自分は周りより劣っているという強烈な実感を抱いたんだと思う。

 

友達関係を築くのも苦手だったので、本当はひとりが気の知れた少数の友人とのみで過ごしていたかった。

幼稚園や小学校、狭く小さなでさえ社会生活はそういうわけにもいかない。

友人と思っていた子に突然突き放されるような言葉を投げかけられたり、学校での成績もよくなかったから先生に注意されるのではないかとおびえていた。親からは妹と比較されて「とろい」と言われ、門限(日が落ちる前)までに帰宅しないと鍵を閉められる。自己評価は古いが『どじでのろまなかめ』だった。

基本的に自分は他人より劣っていて、自分がどこで失敗をするか、他人にどんな目で見られるのか、特に小学生低学年のころまでは毎日が恐怖だった。

 

それでも、それを気取られないように毎日を過ごした。

どんなにつらくても、父親が泣いてはいけないというから絶対に泣けない。

不登校という概念がなかったから、嫌な思いをしようが学校に行くのは当たり前だと思っていた。

表情が薄い子供だったかもしれない。昔の写真を見ても満面の笑みで写っているものなんかあったかな。

 

 

決して親にはこんな気持ちがあることは話したことがない。こんな年齢になってこれからの話すことはないだろうと思う。

 

きっと、不幸な境遇にいたわけではなくて、誰にでも起こっている事象をHSCたちは深く深く考えすぎて辛くなってしまってしまう。それは、他者には理解されないのも何となく分かっているため相談もできずに独りで抱え込む。

 

30歳くらいになって、他人が自分をどう思っているかとか、不安を持ちすぎてもただ辛いだけだとようやく気付いた。問題の切り分けがわずかながらできるようになった。

 

その経験から考えすぎてしまって辛いという若い子たちにはそういったことをアドバイスすることもある。ある一定の年齢になると、少しずつ肩の荷が下りる時が来ると思う。

 

さて、HSPを少し手放すことができてから、もう一つの気質であるHSSが強く出てきたんですけどね・・・

それはまた別の機会に。 

 

自分はどうだろうという方、自分の気質を知るということは少し気分が軽くなるのでお試しください。

また、お子さんが他人より敏感な気がするというかたも調べてみると、なるほどとこれまでの不安が解消できる部分もあるでしょう。

 

↓エイレン・N・アーロン博士のホームページにある、HSC・HSPのセルフチェック

Is Your Child Highly Sensitive?

 

 皆さんに穏やかな眠りが訪れますように。では。

 

 

ひといちばい敏感な子

ひといちばい敏感な子